精神病理に依らない精神病治療

精神病理に依らない精神病治療

「精神病はあっても心の異常などない」というのが、当相談室の理念です。精神科領域の問題は、病気の本人も医師も含んで、多くの人が、精神病の症状(表現・表出)が異常だと考え、症状を取り除くことが病気を治すことだと信じて疑いません。そして多くの心理療法家も、症状を取り除くことに躍起になっています。
治さなくてはならないのは病気で、症状ではありません。症状を軽くすることができても、治そうとしている対象が間違っているので、心の病気を治すことになりません。病気の原因は、病気です。そして、原因の病気の結果で、症状が出ることを再確認する必要があります。
心の病気を分かりやすく概説すると、心には、不健康な心(一次意識)と健康な心(二次意識)との二つがあります。(一次・二次意識はコラムを参照)便宜上、不健康な心と表記していますが、不健康な心などというものは存在しません。不健康な心の体験とは、そのような体験が、心にあるというだけのことで、それ以上でも以下でもありません。これが、心の異常などないという意味です。
不健康な心と健康な心とには、相互因果の関係はなく、それぞれ独立して働いています。心身の健全な人は、不健康な「不安・懸念」を思いながらも、健康な「元気に生きよう」と思いを創って、元気に生きています。健康な心と、不健康な心の両方をうまく遣って(適応機制)生きてるのです。だから、健康な心の否定裏返しが不健康な心ではありませんし、その逆でもありません。さらに、不健康な心を、健康な心がコントロールして、健康を維持するというのも作り話です。心の健康は、コントロールして維持するものではありません。

心の治療は、健康な心を取り戻すことです。健康な心が衰退して、不健康な心だけの状態になっていくのが心の病気ですが、健康な心が枯渇して不健康な心だけになると、不健康な心がそのまま表出して症状になります。単なる不健康な思いだけの「表出、表現」ですが、これが、外見上は特異で変に見えます。特異で変に見えるので、外見の見てくれに幻惑された人が、異常だと思い込みます。

心の病気は、健康な心が無くなって、不健康な心だけになる状態だから、心の治療は、健康な心を取り戻すことです。健康な心を取り戻すことが至上課題で、もともと誰の心にでもある不健康な心など、そのままでかまわないものだし、健康な心を取り戻せば、不健康な心は、大人しくなります。俗に言う、症状が消えるという状態で、これが治る概念です。
 
お~ぷん・ラボの心理治療のどの技法も、健康な心を取り戻す、もしくは新たに獲得形成することを至上課題として取り組むためのものになっていて、これらを駆使して、健康な心を取り戻せるように病気に関わります。

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大草心理臨床・教育相談室 ”お~ぷん・ラボ”

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